Metal For Muthas

二〇〇四年 弥生 拾八日 (木)

Metal For Muthas Side A
 1. Sanctuary
  [Iron Maiden]
 2. Sledgehammer
  [Sledgehammer]
 3. Fighting For Rock And Roll
  [E.F.Band]
 4. Blues In A
  [Toad The Wet Sprocket]
 5. Captured City
  [Praying Mantis]
Metal For Muthas 裏ジャケ Side B
 1. Fightback
  [Ethel The Frog]
 2. Baphomet
  [Angel Witch]
 3. Wrathchild
  [Iron Maiden]
 4. Tomorrow Or Yesterday
  [Samson]
 5. Bootliggers
  [Nutz]
Label: EMI
Year: 1980

☆★☆

 やる気が無いときはブログの更新に限りますな。
 昨日から狂ったような暖かい陽気で気温が20度を超えたりしていまして、今日は今日で午後から雨模様、天気予報で言っていたほど気温が下がりませんでしたが、それでも昨日よりは寒く感じる今日この頃です。

 今週の頭からなぜがDavid Lee Rothのことが気になってきまして、ヤフオクなどでCDの値段のチェックをしておりましたが、かなりのばらつきがありますなぁ。下は300円から上は1500円まで。たいした値段ではありませんが、元の値段が1500円のマキシシングルを1300円からオークションにかけるというのはいかがなものでありましょうか。かえって1円スタートにするほうが、結果として落札金額が高くなる場合もありますので、とにかく注目させたものが勝ちというのがオークション全体の傾向ではあります。
 目をつけていたCDは2枚で500円というもので、「Sky Scraper」と「A Little Ain't Enough」のセットでありましたが、残り時間15分というところで風呂に入ってしまったんですね、もう大丈夫だろうと思って。風呂から上がって、落札チェックでもしてみんべぇ、とマイオークションの「落札」のページを見てみたのですが、いないんですよデイブちゃんが。あれれ、おかしいなと何度かリロードしてみてもやっぱり出てこない。念のため「ウォッチリスト」の「終了分」のページを見てみるとちゃんと出てきたのではありますが、落札金額が610円になっているではありませんかっ。念のため600円で入札していたのですが、それを上回る入札が終了ぎりぎりで行われてしまい、あえなく失中と相成りました。
 もうしばらく同じような条件の出品はないでしょうなぁ。惜しいことを致しました。

☆★☆

 気を取り直してレコードに参りましょう。今回は「Metal For Muthas」でありまして、1980年初頭に巻き起こりましたNew Wave Of British Hevy Metalシーンの若手バンドのオムニバスアルバムであります。最近はCDで復刻されているようですが、しばらく幻の名盤扱いだったらしいですなぁ。そのころに売っておりましたらどんなに儲かりましたことか… いやいや、ちゃんととっておいたおかげでこうしてレビューができるのです。
 アルバム名の「Metal For Muthas」というのはどういう意味かわかりませんでしたので、エキサイト テキスト翻訳というところで調べましたところ、「ヘビメタファンのための金属」と、こういう結果になりました。「Muthas」というのが「ヘビメタファン」ということらしいですな。「ヘビメタ」ではなく「ヘヴィメタ」としてもらいたいところですが、よしと致しましょう。辞書で調べても載っておりませんでしたので、おそらくスラングなのだと思うのですが、今調べてみるまで全然知りませんでした。
 えー、邦題は「ヘヴィメタルへの招待」となっております。さすがにこっちのほうがしっくりきますなぁ。

 A面1曲目は「Iron Maiden」の「Sanctuary」です。デビューしたてのアイアン・メイデンですが、もうこの頃から貫禄があったようですなぁ。先ほどの翻訳サイトで翻訳すると、「鉄の処女」の「避難所」と、こうなるわけですが、なんだか駆け込み寺みたいですなぁ。
 この曲はアイアン・メイデンのアルバムにはLive plus Oneのライブ録音ものがあるだけで、スタジオ録音のものはこのレコードでしか聞くことができなかったんです。今はCD化されたファーストアルバムに収録されているようですが、同じ音源かどうかはわかりません。
先にLive plus OneのSanctuaryを聞いていた耳には、なんとももったりした感じに聞こえてしまったことを覚えていますが、今聞き返してみるとそんなに悪くは無いですね。サウンド処理が雑というか安いというか、輪郭のはっきりしないサウンド処理がされてしまっていて、そのあたりがちょっとがっかりです。

Iron Maiden
   Paul Di'anno (vo)
   Dave Murray (g)
   Dennis Stratton (g)
   Steve Harris (b)
   Clive Burr (ds)

 2曲目は「Sledgehammer」の「Sledgehammer」です。このバンドの消息は不明です。翻訳すると「大つち」となります。「大きな槌」となるとカケヤになってしまいますが、メタルバンドなので「大きな鎚」とするのが正当でしょう。翻訳サイトはひらがなにして逃げました。
 低音の効いたサウンドで起伏の少ないメロディラインの割りには印象に残るという不思議な曲です。ギターソロもあまり派手ではなく、リズム重視の感があります。
 トリオ編成らしいですが、メンバー構成不詳。

 3曲目は「E.F.Band」の「Fighting For Rock And Roll」
 翻訳すると「E.F.Band」の「ロックンロールのために戦うこと」。バンド名は翻訳拒否されてしまいました。面白いのを期待していたのに期待はずれでございます。
 このバンドはスウェーデン出身らしいですな。となるとNWOBHMじゃないじゃないか、ということになりますが、あくまでもサウンドが、ということで。アルバム3枚リリースして解散したようです。
スピード感のあるスリリングな曲ですね。出だしのエフェクトかけすぎたギターの「ビジューン、バビューン」みたいな音が左右に定位を変えながら、そのうちにもう1本のギターがリフを刻みながら割り込んできて、といった凝った構成の曲ですね。ドラマチックで印象的だと思います。ちょっとヴォーカルが弱いかも、という気がしないでもないですが。

E.F.Band
   R.FISHER (g,vo)
   R ERICSON (b)
   DAG ELIASON (ds)

 4曲目は「Toad The Wet Sprocket」の「Blues In A」 翻訳すると「ヒキガエル、ぬれたスプロケット」の「Aの中のブルース」
 98年に解散ということですから、結構息の長いバンドだったようですなぁ。
 しかしこの曲、というかこのバンドがなぜこのアルバムにフィーチャーされたのか良くわかりません。場違いというほか無いと思います。こういうのもありかもしれませんが、ヘヴィーメタルではないですなぁ。
 ゆったりしたリズムの曲で、今聞いてみるとハードな曲が3曲続いた後の口直しとしては大変にすばらしいと感じますが、中学生時分には理解できませんでした。あぁ、1曲損した、と思ったものです。

Toad The Wet Sprocket
   Glen (vo,g)
   Dean (vo,b)
   Randy (dr)
   Todd (g,vo)

 5曲目は「Praying Mantis」の「Captured City」 翻訳すると「カマキリ」の「捕らえられた都市」
 このバンドは現在も活躍中です。きれいなメロディーラインが印象的な曲で、今でもPraying Mantisのライブで演奏されることがあるようです。完成度は高いのではないでしょうか。この曲を聴いて「Time Tells No Lies」(邦題:戦慄のマンティス)を買いました。いずれご紹介いたします。
 キャッチーなメロディラインが特徴的なバンドでありますなぁ。

Praying Mantis
   Tino Troy (g,vo)
   Chris Troy (b,vo)
   Steve Carroll (g,vo)
   Dave Potts (dr)

 これでA面おしまい。

 B面1曲目は「Ethel The Frog」の「Fightback」 翻訳すると「エセル、蛙」の「逆襲」
 Ethelというのは「エーテル」でありまして、麻酔薬ですな。この場合は「蛙に麻酔をかけろ」というような訳が良いのではないかと思われます。解剖でもするんでありましょうか。
 日本では全く紹介されなかったバンドで、アルバムも1980年リリースの「Ethel The Frog」のみらしいです。

Ethel The Frog
   Doug Sheppard (vo,g)
   Paul Tognola (g)
   Terry Hopkinson (b)
   Paul Conyers (dr)

 2曲目は「Angel Witch」の「Baphomet」 翻訳すると「天使魔女」の「Baphomet」
 でました翻訳拒否。意味わからんです。
 スラッシュメタルに影響を与えたバンドという位置付けらしいですなぁ。エンジェル・ウィッチというバンド名は当時良く聞いた覚えがあるのですが、レコードを買うには至りませんでした。アルバム一枚発表して活動停止。その後メンバーを換えて4人編成で再デビューするも、話題にならず、という悲しい歴史があるようです。
 メンバー構成を見るとトリオ編成ですな。そのわりには厚みのあるサウンドです。ま、オーヴァーダブなどを駆使してはいるのでしょうけれども。

Angel Witch
   Kevin Heybourne (g,vo)
   Kevin (Skids) Riddles (b,key)
   Dave Hog (Day Vog) (dr)

 3曲目は「Iron Maiden」の「Wrathchild」 翻訳すると「鉄の処女」の「Wrathchild」
 また翻訳拒否ですなぁ。ラスチャイルドといえば大富豪のラスチャイルド家を思い出しますが、関係ないようでありますなぁ。
 セカンドアルバムの「Killers」にも収録されておりますこの曲ですが、Killersよりもゆっくり目の演奏で、当時は「なんだか違う曲みたいだ」と友達と言い合っておりました。特にThe Ides Of March(3月15日)なしでいきなり演奏に入るので、余計にそう感じたものでした。アレンジひとつでこうも違って聞こえるものでありますなぁ。Killersとは違いギターがデニス・ストラットンであるところも泣かせます。

Iron Maiden
   Paul Di'anno (vo)
   Dave Murray (g)
   Dennis Stratton (g)
   Steve Harris (b)
   Clive Burr (ds)

 4曲目は「Samson」の「Tomorrow Or Yesterday」 翻訳すると「サムソン」の「明日あるいは昨日」
 ヴォーカルは「Bruce Bruce」とクレジットされておりますが、誰あろう、現アイアン・メイデンのヴォーカリスト、ブルース・ディッキンソンその人であります。こうして曲が並んでいるところを見ると、なにか因縁を感じずにはおられません。しかもThunderstickの前のドラムスはクライブ・バーということですし、Samsonの楽曲のThunderburst(アルバム Head on 収録)はThe Ides Of Marchそのものなのであります。スティーブ・ハリスが一枚かんでいるということです。全部聞いた話でありますが…
 曲はメローな感じのスローバラードですな。メイデン加入前のディッキンソンのヴォーカルが堪能できます。

Samson
   Paul Samson (g)
   Thunderstick (dr)
   Chris Aylmer (b)
   Bruce Bruce (vo)

 やっと最後。5曲目は「Nutz」の「Bootliggers」 翻訳すると「Nutz」の「Bootliggers」
 もう翻訳してくれなくなってしまいました。
 ワウの効いた軽めのディストーションサウンドの、ギターのけだるいイントロから始まりますが、一転してテンポアップしてしゃきっとした演奏になり、ヴォーカルがシャウトをはじめます。テンションの高い感じのヴォーカルですな。ライブはかなり盛り上がったことでしょう。結構好きです。

頭20秒のイントロはこちら[1,025,638bytes]
OggVorbisです。
OggVorbisってなあに、という方はOgg村を参考にしてね♪

ではまた。

書いた人 srock : March 18, 2004 08:45 PM
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